介護士の仕事に求められるスキル

高齢化社会が進み、認知症の人も増加傾向にあります。
介護は身体介護と認知症介護に分けられますが、身体介護については現場でも正しい知識や的確な技術が浸透し、入浴や食事、排泄介助など具体的方法が行われています。
しかし認知症介護については、現場での知識や対応が十分ではないのが現状です。
認知症は、その発症原因によって認知障害の特徴が違うので、その特徴についての知識と対応ができる介護士の必要性が高まっています。
認知症ケア専門士は、認知症介護の統一した知識を共有するために作られた資格です。
これは日本認知症ケア学会が認定する資格で、認知症ケアにおける豊富な知識と優れた技術、倫理観を備えた人材を育成し、認知症ケアの技術向上と保健福祉に貢献することを目的としています。
介護施設等で仕事をする介護士が、認知症ケア専門士の資格を取得することで、介護の現場で、利用者へのより的確なケアと、その家族へのアドバイスや指導が可能になります。
また資格を得る為の勉強自体が専門性を高め、自身のモチベーション向上に繋げることができます。
さらに様々な介護施設への転職の可能性や、ケアマネージャーの資格取得など介護におけるキャリアアップの足掛かりも得られます。
過去10年の中で3年以上認知症介護の実務経験があることが受験資格です。
試験は1次と2次の2回に分けて行われます。
1次は、筆記試験で4分野から50題ずつ計200問が出題されます。
2次試験は、1次合格者が受験可能で、事例問題に対する論述試験と、6人一組でのグループディスカッションとスピーチによる集団面接試験です。